今回は電車で行く、日帰り箱根の旅です。
1日あればゆっくり体を癒せるお手軽旅です。
「せっかく温泉に入るのに行き帰りで疲れてしまってはプラマイゼロ…」という方必見!
また車の免許を持っていない!という方にもおススメです。
この記事ではそんな方にピッタリの箱根プチ旅行をご紹介します。
箱根といえば関東指折りの観光地ですが、こちらでは1日でイチ推しポイントに絞ってゆっくり回れます。
一目でわかる電車箱根の旅の注目ポイントはこちら。
・新宿から電車で一本!どこからでも行ける便利な観光地!
・薄い豆腐と侮るなかれ!味も量も大満足の湯葉丼「直吉」
・高級旅館の高級温泉で日頃の疲れを吹き飛ばそう!天成園で日帰り温泉
それでは行ってみましょう。
今回のコース
今回のコースはこちら。
都心から一番近い?!新宿から95分でたどり着く温泉地
箱根に旅行といえば、CMなどでもよく放送されているロマンスカーが有名ですよね。
ただ乗ったことがない方にとって、あの新幹線のような乗り物は見るからに「高そう…」「長時間かかりそう…」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
それがまったくそんなことないんです!
ロマンスカーと車の比較
新宿からだと
金額は、ICカード利用で特急料金と乗車料金を合わせて2,321円!
所要時間は約1時間35分!
この間を車で移動すると、高速をフル区間利用して休憩なし渋滞なしでほぼ同じ値段と時間がかかります。(2,300円+ガソリン代、約1時間半)
ほぼ同じ条件で、体力を使わない!お酒を飲んでもOK!駐車場代がかからない!というメリットがたくさんの移動手段です。
箱根と他の温泉地の比較
同じ新宿からの温泉地の比較をすると
新宿~ | 交通費(IC利用) | 所要時間 |
箱根湯本駅 | 2,321円 | 約1時間35分 |
熱海駅 | 3,740円 | 約1時間10分 |
鬼怒川温泉駅 | 4,080円 | 約2時間15分 |
伊香保温泉(電車+バス) | 4,760円 | 約2時間40分 |
と、箱根はかなり手軽に行けることがわかります。
要注目は水中鳥居!天下の険で運開き「箱根神社」
箱根湯本駅の目の前のバス停でバスに乗り約40分、元箱根という停留所で降りると「箱根神社」にたどり着きます。
一度も訪れたことがない方でも、テレビなどで道路にあるこの大鳥居を見たことはあるのではないでしょうか。
歴史
箱根神社は、奈良時代の天平宝字元年(757年)に、箱根山に入峰した「万巻上人」によって現在の地に社殿を建立されました。
その後源頼朝や、あの徳川家康、北条家など数々の歴史に名を遺す偉人に深く信仰されるようになります。
特に、現在大河ドラマで話題の「源頼朝」の信仰により、鎌倉幕府歴代将軍による箱根神社への参詣は幕府の恒例行事となり、「関東守護」「関東鎮守」といわれ鎌倉幕府の祈願所として尊崇されたそうです。
参拝
箱根神社へは、「元箱根バス停」から湖の周りを走る道路沿いに歩くとすぐに入り口が見えてきます。ここから入りしばらく中へと進むのですが、この道がまた気持ちいいのでおススメです。
高い木に囲まれたこの参道を歩くと、一気に外界の喧騒から厳かな空気に。
しばらく歩くと右手にまた大きな鳥居があり、こちらから御本殿へ向かいます。
ちなみに御朱印はこの鳥居の横にあるお札所でお願いできます。
ここから約90段の結構しっかり目の階段が続きます。
老杉に囲まれた自然の中の階段といった感じなので、景色を楽しみながら登っていくと見た目より楽な印象でした。
上から見ると思ったより長い距離登ったことに気が付きます。
登り切った先には御本殿とお札所があります。
開運厄除・心願成就・交通安全・縁結びに御利益があるという運開きの神様とのこと。
箱根神社でしか手に入らない特別な形のお守りもあるので要チェックです。
水中鳥居
箱根神社と言えば外せないのがこの水中鳥居。
平和の鳥居という名前で、御本殿へ参拝する階段を一番下まで降り切るとたどり着きます。
参道はつながっておらず、鳥居の向こうはそのまま湖です。フォトスポットとしても人気があるようです。
鳥居が水面から現れている姿は中々見ることが出来ないですよね。
こちらは上皇陛下の立太子礼と日本の独立を奉祝記念して昭和27年に建立されたそうです。その後昭和39年に、御鎮座1200年と東京オリンピック開催を奉祝記念し、「平和」の扁額が掲げらたとのこと。
箱根神社へ参拝された際は是非立ち寄ってみてください。
歴史人の通った道を観察!絶景ポイントも必見の「箱根関所」
箱根神社からバスで5分以内、歩いても20分以内の場所に、「箱根関所」があります。
箱根に旅行へ行く際、関所に行こう!って思う方は多分多くないと思います。
しかしここ、かなりのおススメスポットなんです。
歴史に興味がある方もない方も、是非ともお立ち寄りいただきたいこの「箱根関所」のおススメポイントをご紹介します。
おススメポイント①:歴史の世界に気軽に入り込める
歴史的な建造物って資料がたくさんあって、敷地も広くて疲れる…というイメージはありませんか?確かにそういう場所はたくさんあります。
ただしここは違います!何故なら人々が通過するために作られた関所なのでそもそもの敷地が狭めです。
そして狭めなのに空気づくりから細部までこだわって再現された施設になっています。
まず道路沿いにある入り口を入るとすぐに空気が変わり始めます。
後ろを振り向くとバスが通る大きな道路があるにもかかわらず、いきなり歴史の世界に入ることが出来ます。
歴史を感じる作りになっているのに何故か自動販売機が自然に見える不思議な通路。
関所の入り口に着くともうそこは江戸時代です。
ほら、パンフレットも「通行手形」という名前に早変わり。
こちらでは主に関所で働いていた人たちの生活や仕事風景、当時のトイレまでを見て知ることが出来ます。
印象に残ったのは関所で働く女性が詳しく再現されていたことです。
城郭やその他の資料館では武士の再現は多くされていますが、女性の生活を知ることが出来る場所は少ないです。
箱根関所では、髪結いなどの仕事のために小田原などから出稼ぎに出ていた様子が描かれています。
おススメポイント②:遠見番所からの風景
箱根関所には「遠見番所」という高台にある見張り塔があります。
国境の関所ということで、高いところから見下ろせる見張り塔はとても重要。
その遠見番所ですが、今では絶景が見られるスポットとなっています。
眼下に広がる関所を見渡せるだけでなく、目の前に広がる芦ノ湖を一望でき、さらには天気次第で富士山まで見えるというフルコース。
また、ここまで登る石段は当時のものをそのまま使っているそうです。
この手すり以外は当時のままなのだとか。歴史好きから見ると、このこだわりは心くすぐられます。
おススメポイント③:ユーモアたっぷりの資料館
関所のすぐ近くにある資料館もとてもおススメです。
こちらは写真撮影等禁止のため画像はありませんが、関所ならではの資料を見ることが出来ます。
関所破りをしてしまった人がどうなったのかということや、参勤交代で大名行列が関所を通った時の様子など、学校の授業ではまず教えてくれないリアルな情報をとてもユーモアに教えてくれています。
膨大な量ということではなく、気軽に入ることが出来るのでおススメ。
また、関所から資料館へ向かう道もとても風情があって◎。ここからも芦ノ湖と富士山が見える絶景ポイントがあります。
また、道の途中の自動販売機は箱根関所仕様に染まっていました。こんなところでもユーモアあふれる建物です。
薄い豆腐と侮るなかれ!「湯葉丼 直吉」で最高級の湯葉丼を
箱根でご飯と言ったら何を思い浮かべますか?
やっぱりそばが定番でしょうか。一緒に天ぷらもいいですね。
でも私は今回、湯葉をイチ推しします!
お店の特徴
お店の名前は「直吉」、箱根湯本駅から徒歩数分の場所に位置しています。混雑時は1時間待ちが当たり前の人気店。
窓の外には早川が流れ、店内はとても落ち着いたオシャレな雰囲気なのでゆっくりとした時間を過ごせます。
こちらでは、箱根は大平台の名水「姫の水」を使って作られた湯葉を堪能することが出来ます。
おススメはこちらの湯葉丼+湯葉刺し+姫豆腐のセット。こちらで1,700円です。
豆腐料理なので全体的に真っ白ですが、味は奥深く満足のセットになっています。
湯葉丼
シイタケとカツオ出汁がしっかりきいた看板メニューです。ご飯と一緒にいただきます。塩味もきいていてこれだけでも満足の味わい。ぐつぐつとした土鍋からすくい出されるトロトロの湯葉が絶品です。
湯葉刺し
一見豆腐の塊にも見えますが、湯葉が丁寧に折り重ねられている湯葉刺し。湯葉本来の味が引き立つごまかしの効かない逸品です。湯葉丼よりもしっかりとした食感があり、素材の味が口の中いっぱいに広がります。少しずつ丁寧に食べて堪能するのがおススメです。
姫豆腐
比較的すっきりとした味わいの姫豆腐。出汁や塩味が効いている湯葉丼との相性は抜群です。素材の風味がとてもやさしいので薬味やお醤油は少なめに、湯葉丼の箸休め的ないただき方が個人的にはおススメです。口の中をリセットしてくれるので、湯葉丼の感動を何度も楽しむことが出来る魔法の豆腐です。
他にも甘味やお酒なども取り揃えています。せっかくの電車旅行、ここで一杯ひっかけてもいいかもしれませんね。
こんな贅沢な温泉に入ってこの価格?!天成園で記憶に残る日帰り温泉
箱根湯本駅から徒歩10~15分の場所に「箱根湯本温泉 天成園」という旅館があります。
やっぱり箱根と言ったら温泉に入らないといけませんよね。
こちらの旅館、2食付き1泊で25,000円弱という結構な豪華旅館です。
ロビーもとても綺麗。後でご紹介しますが立派すぎる庭園もございます。客室露天もあるそうな。
いやいやここまでそこまでお金使ってなかったのに最後に贅沢するんかい!という方。
まぁちょっと待ってください。
天成園は日帰り温泉があるんです。一日の締めはこちらの日帰り温泉でいかがでしょうか。
箱根湯本から天成園までの道
天成園まではシャトルバスがあります。が、私は歩いてゆっくり天成園まで向かうことをおススメします。
天成園までの一帯は滝通り温泉郷とされており、温泉街の風情をとてもよく醸し出しているからです。
私のおススメは今回写真にもおさめた夕暮れ時。
そばで流れる川の音と立ち並ぶ旅館が準備している夜ご飯の美味しそうな香りが、温泉街のワクワクする楽しい雰囲気を演出してくれます。
日帰り温泉
天成園では建物の最上階が露天温泉になっていて、箱根の街と空を眺めながら箱根温泉を堪能できます。施設内奥のこのエレベーターに乗って最上階の温泉へ向かいます。
金。金ぴかです。豪華すぎでしょ。
この温泉を、宿泊しなくても入れる日帰り温泉プランはとてもお得。
タオル、アメニティ、館内着がついて大人1人2,530円。
深夜だと別途で料金がかかりますので、詳しくはHPをご覧ください。
上に載せた写真はHPからお借りしています。
それ以外にも魅力満点の写真がたくさんありますよ。
この旅館には庭園や休憩施設など温泉以外にもゆっくり訪れてほしいところが満載ですので、館内着も借りられるのがポイントです。
館内庭園・玉簾神社・玉簾の滝
天成園にはロビーから行ける庭園があります。
こちらも日帰り温泉利用で散策することが出来ます。
いやいやちょっと豪華すぎませんか、と。
個人的にはライトアップされている夜が好きなので、夕方以降に天成園に来ることをおススメします。
そしてこの庭園のメインはこちらの玉簾の滝(たまだれのたき)
いやいやちょっと迫力ありすぎませんか、と。
高さ約8m、幅約11mの大きな滝が庭園に存在しています。そんな旅館なかなかないですよね。
もう一か所、メインはこちらの玉簾神社。
いやいやちょっと本格的すぎませんか、と。
庭園の奥にある階段を登っていくと参拝することが出来ます。絵馬や御朱印もあるので、天成園に来た際は是非訪れてみてください。
この庭園を館内着で回ることが出来ます。情緒溢れる散歩になりますのでとてもおススメです!
その他の施設
天成園ではその他にも、休憩室やラウンジ、お茶屋さんやお土産処など、たくさんの施設があります。
日帰り温泉の後だととても便利なのは休憩室でしょうか。
帰りの電車までのお時間、リクライニングシートに座って旅の余韻に浸ってみてはいかがでしょうか。
本日お邪魔したところ
湯葉丼 直吉
〒250-0311 神奈川県足柄下郡箱根町湯本696
まとめ
冒頭の方でもお伺いしましたが、箱根への旅行にどのようなイメージをお持ちでしたか?
「しっかりとした時間をとって、まとまったお金をかけて行く」という概念を少し取っ払って、箱根には気軽に行けるというイメージを少しで持っていただけたら嬉しいです。
箱根には今回ご紹介した以外にも、大涌谷や美術館、遊覧船などたくさん魅力があります。
また折を見てご紹介させていただきますので、その際は是非見ていただけると嬉しいです。
それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。