今回はドライブに行きたいけど免許取ったばっかorずいぶん運転していないからもう忘れてしまった…という方向けに、いまさら聞けない運転の基本をお伝えします。
この初心者&ペーパードライバーシリーズは数回に分けてお送りする予定です。
今回は「速度」編。
どこの道で何km/h出していいんだっけ?といった疑問や、楽しくドライブをするために気を付けた方がいいことを書いていきますので、最後までお読みいただければ幸いです。
気軽に行くドライブは本当に自由で楽しいです。安全運転の先にはこんな素敵な観光地が待っています!ぜひドライブを楽しんでください。
法定速度と制限速度
最初に知識の確認をひとつだけ。免許を取った際によく聞いたこの二つの速度、覚えていますか?一緒に復習してみましょう。
法定速度
その名の通り法で定められた速度。普通車においては一般道と高速道路での2種類しかなく、一般道は60km/h、高速道路は100km/h。ただし高速道路において一部例外で120km/hの場所が試験的にあります。
2023年1月現在だと新東名高速道路の一部と東北自動車道の一部が対象になっています。あくまで一部分で全てではないのでご注意ください。
制限速度
その道路において制限されている速度。道路標識で指定されている速度ですね。実際にはこちらを守らなければなりません。車に乗る以上は初心者でも標識を見落としたでは許してくれませんので、ご注意ください。
また、高速道路などでは天候などによって制限速度が変わることがあります。
昨日は法定の100km/hで走って大丈夫だったけど今日は50km/h制限になってる…なんていうこともありますので、安全で楽しいドライブのために常に気を付けるようにしてくださいね。
速度をしっかり守った方がいいワケ
プラス何キロまでは違反にならない、はない!
運転に慣れている人から
「ここは○○キロまでは出しても捕まらないから大丈夫だよ」
とか
「この道路はスピード違反取られないからもっとスピード出していいよ」
とか言われたことありませんか?
運転慣れてないこちら側としては、そんなのイチイチ知らないし急いでいるわけでもないし、そんな風に言われ続けると運転嫌になっちゃいますよね。
運転に慣れている方はこう言われる方が結構多いのですが、こんなこと一切ありません!
デマと言っても過言じゃない。
まず、違反となる最小は15km/h未満のスピード超過。これで1点減点で9,000円の罰金です。
ここで大事なのは「未満」という単語。この意味は
「40km/h制限の道路で40km/hを越えて55km/h未満で走行した場合」違反になりますよということです。
つまり極端なことを言えば、1km/h超過の41km/hで走っていても違反を取ることは出来ます。
そこにたまたま警察の方が通っていただけで止められてしまう可能性があります。
だから「○○km/hまでは大丈夫」なんていうことは一切ないんです。
また、スピード違反を取られない道なんていうのもあり得ません。
確かにスピード違反の取り締まりをよくしている道路は存在します。しかし全く警察の方が通らず取り締まりをしない道路はありません。あるとしたらそれはもう公道ではないです。
なので上記のようなことを言われても気にせず安心して制限速度・法定速度で走るようにしましょう。
速度超過で止められたらそこからのドライブは全く楽しくないです。同乗者の雰囲気も最悪です。
行きも帰りも安全運転をすることで最初から最後まで楽しいドライブをすることが出来ます。
結局制限を守ってもそんなに遅くない
特に大きい道路で、制限速度通りに走っていくと気持ちいいほど目の前で信号が青になり続ける道がよくあります。
これはたまたまではなく、車を効率よく流して渋滞等を回避するためのシステムで、制限速度を元に計算されています。
つまりこのような道路で制限速度を越えて走っても一つ先の赤信号で止まる羽目になり、速度を守った車に追いつかれることになります。
早く目的地に着けないだけでなく、ただただ速度超過の罰金リスクを背負った運転なんてバカバカしいですよね。
今の時代速く走ってもカッコよくない
昔は速く走って車をビュンビュン追い抜いて、というのがカッコいいと言われている時代が確かにありました。テレビドラマや映画でもカッコよく描かれていて憧れている人も多かったでしょう。
でも今の時代、運転で上手いと言われるのは「快適さ」「ゆとり」「優しさ」が重視される傾向にあります。
誰かを乗せてドライブに行ってスピードを出しても与えるのは「恐怖」と「不快」のみ。次また乗ってくれるかはもうわかりません。
ゆとりを持った運転で楽しく快適なドライブが出来るよう心がけましょう。
速度一定の方が乗り心地が良い
上記の「快適さ」にも繋がりますが、乗り心地がいい運転とはどんな運転でしょうか。
車内の温度や匂いなんていうのもあると思いますが、「車の揺れ」がとても大事なポイントです。
では、車の揺れはどのようにして起きるのでしょうか。
1つ目はデコボコ道。整備が行き届いていない道ではどうしても車は揺れてしまいます。この場合上下と左右に揺れることがほとんどです。速度が速いほどよく揺れるので、速度を落としてゆっくり抜けるようにしましょう。
2つ目はアクセルとブレーキ。これは前後の揺れです。これが多いことで車酔いにも繋がります。この揺れを少なくするためには、速度を一定に保つこと。
前方の車を追い越すためにアクセルを踏み、さらに前方の車に追いついてしまいブレーキを踏んで減速し、速いまま赤信号で止まろうとしてさらにブレーキを踏みこんで…なんてやってたら車の中はもうぐわんぐわんです。
タチが悪いことにこの揺れは運転手は気づきにくい。自分だけは予想がついているので無意識に体が対処しているんです。
こうなったらもう同乗者は乗りたくない。残念ながら最後のドライブです。
逆に、一定速度で走るだけでかなり快適な運転となります。
ルールを守っておとなしく運転しているだけで「運転がうまい」と言われます。
極端に遅い車がいない限りは追い越しも無理に行わず、ゆとりをもって運転しましょう。
これを心掛けることで、無理な追い越しの速度超過も起きず、快適な運転をすることが出来ます。
また、こういった快適な運転をすることで燃費も良くなります。ガソリンは「加速」をするときにたくさん使います。一定速度で走っている最中は実はほとんど使っていないんです。ハイブリッド車などであれば途中からガソリンを使わずに走り続けることも出来ます。
燃費がいいと当然ガソリン代が浮いてきます。私は旅先の食事のランクアップに充てています。
安全な上に快適、さらにその上エコとは良いこと尽くめですね。
高速道路の注意点
最低速度が決められている
高速道路は「最低速度」が決められています。これより遅く走ってはいけませんよという速度。
なのでいくら安全運転を心掛けるといっても、ゆっくりゆっくり走りすぎてはいけません。
高速道路の最低速度は50km/h。さらに、50km/hで走る車はほぼいません。
みんながもっと速い中、1台だけゆっくり走っていたらそれこそ危ないので、周りの流れに乗って安全なスピードで走るようにしましょう。
追越車線だからと言ってスピード超過してははいけない。
高速道路の一番右の車線は「追い越し車線」と設定されていて、追い越しをするために使用されます。
ここで多い間違いは、追い越すためにアクセルを踏み込んで、一時的にでもスピード超過をしてしまうということ。こういう方はとても多いです。
高速道路を走ることに慣れている方は特にしがち。
でもこれも真似する必要ありません。制限速度を越えないと追い抜けない車は、そもそも追い抜いてはいけません。
また、追い越し車線をずっと走り続けるのも違反になります。
無理をして追い抜こうとした挙句、実は前が詰まってて走行車線に戻れず追い越し車線に居続ける…という方もたまにお見掛けします。非常にカッコ悪い。
ですので、特に遅く走っている車や挙動が変な車がいるという以外は無理に追い越しは考えず走行車線を走るようにしましょう。
登坂車線は一般道扱い
今度は高速道路の左側、たまに登坂車線が現れます。
登り坂の道に多く、荷物をたくさん積んだりして速度が出ない車のための道路です。
トラックなどの印象がありますが、実は普通車でも走ってOKです。荷物たくさん積んでるとパワー出ないですもんね。
その代わりこの道は一般道扱いとなるため、法定速度は普通車であれば60km/hです。
ちょっと混んでるからと言って100km/hのまま登坂車線に入った途端、40km/hの速度超過です。登坂車線を使った追い越しなんてもってのほかです。
追い越し車線もそうですが、登坂車線も作られた理由があります。その理由に当てはまらい場合はむやみに入らず、走行車線を走りましょう。
まとめ
今回は安全運転で最も大切な速度についてお送りしました。
免許取ったばっかりだったりしばらく運転から離れていると、「周りの車についていけない」とか「迷惑かける」「速度を上げるのが怖い」と言う方が私の周りでも多くいます。
でもイメージしている「周りの速い車」というのは、結構な速度超過をしている車だったりします。街中には大分多いですからねぇ。
そんな車についていく必要もなければ、ゆっくり走っても迷惑をかけることにはなりません。
そんなことを気にせずたくさんの人に安全運転でドライブを楽しんでほしいと思っています。一度免許を取っているあなたには必ず出来ます。とても自由でとても楽しいですよ!その際はぜひ私のドライブコース紹介もご覧ください。
また、車が無いからとあきらめている方も、レンタカーという選択肢もあります。複数人で出かけるとなれば、交通費より安くなることが多いです。ぜひご検討ください。
いまさら聞けない運転の基本としてこのシリーズを続けていくつもりですので、またお読みいただければ幸いです。
それでは最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。