今回は熱海から修善寺にかけて、今「鎌倉殿の13人」で話題の北条家や源頼朝ゆかりの地を巡ります。
普段の記事に比べて訪れる場所が多いので、それぞれのスポットの詳しい解説は別ページに作っていきます。
随時更新してリンクを貼っていきますので、気になったところは合わせてご覧ください。
こちらのページでは、1日でぐるっと回れるコースを主体にご紹介します。
それでは早速行ってみましょう。
伊豆山神社
熱海駅から少し山を登ったあたり、車で10分ほどのところに伊豆山神社があります。
伊豆山神社はかつて伊豆御宮、伊豆大権現、走湯大権現、伊豆御宮とも走湯社とも呼ばれていました。写真の本殿のさらに奥には本宮や白山社などがある広大な敷地があり、約40000坪と言われています。
歴史上のエピソード
伊豆山神社は兼ねてより、源頼朝に崇拝されていた神社で、ここで源氏再興を祈願したとして知られています。
大河ドラマでも「伊豆権現様」という言葉がよく出てきますが、それはこちらの神社の事なんですね。
また、若き日には後に妻になる北条政子と忍び合う場所でもあったのだとか。
当時二人が腰掛けたとされる「腰掛け石」が今でも残っています。
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伊豆山神社をもう少し詳しいご紹介していますので、もしよければ併せてご覧ください。
伊豆山神社のHPはこちらから。
三嶋大社
熱海から伊豆半島に入り、いわゆる「中伊豆」に入ってすぐ。
静岡県三島市の「三嶋大社」です。
三嶋大社の創建時期は不明ですが、奈良や平安の古書にも記録が残る長い歴史を持つ大社です。
武士からの崇敬が厚い神社として知られるほか、「三嶋」の名前が地名になるなど伊豆の地域の方々からの崇敬も厚かったことがわかります。
歴史上のエピソード
平治の乱に敗れ伊豆に流されていた源頼朝もまた、他の武士同様三嶋大社を崇敬していました。
そして「源氏再興の旗揚げ日」を三嶋大社の祭礼の日と定めます。
これには諸説あり、大河ドラマではりくさんに仕組まれたクジによって決心をしています。
それでも実際に祭礼の日の8月17日に旗揚げをして、伊豆の目代であった山木兼隆を打ち取りました。
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三嶋大社をもう少し詳しいご紹介していますので、もしよければ併せてご覧ください。
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北條寺
三嶋大社から南の方向へ20分ほど。伊豆の国市に入ったあたりに「北條寺」があります。
北條寺は名前の通り北条のお寺。北条義時が建立しました。
こちらでは北条義時夫妻の墓がある他、本尊内に貴重な寺宝が貯蔵されています。
また、冬になると蝋梅が見どころです。開花時期は12月中旬から2月中旬。
黄色く小さな花とさわやかな香りが特徴で、敷地内の義時山には約250本が植えられています。
一つ注意点として、この北條寺は他のたくさんの方々の墓所でもありますので、拝観には節度を持った振る舞いが必要です。
歴史上のエピソード
上記の通りこちらは北条義時が建立したお寺です。大河ドラマでは小栗旬さんが演じる主人公ですね。
義時の嫡男が大蛇に襲われ命を落とした際に建立し、本堂を仏師に命じて作らせてと言われています。
そして義時自身が亡くなった1224年、長子の泰時らが北条氏発祥のこの地に義時の墓を建てたとされています。
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北條寺をもう少し詳しくご紹介していますので、こちらも併せてご覧ください。
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蛭ヶ島公園
蛭ヶ島公園は伊豆の国市にある公園。入り口の道路沿いには「蛭ヶ島の夫婦」という、若き日の源頼朝と北条政子がイメージされた像があります。
撮影の日は残念ながら見えませんでしたが、天気が良いと二人が眺める先には富士山が構えています。
歴史上のエピソード
歴史書の「吾妻鏡」には、京で平家に捕らえられた源頼朝は伊豆の「蛭島」に流されて幽閉されたと書かれています。
実際の詳細場所は不明とされていますが、この蛭ヶ島公園の地に流されたのでは?と伝えられ、江戸時代に比定されました。
わずか14歳でこの地に流れ着いた頼朝は、それから20年後の34歳に平家打倒を目指し旗揚げをして、歴史が大きく動き出します。
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蛭ヶ島公園をもう少し詳しくご紹介していますので、こちらも併せてご覧ください。
願成就院
願成就院は伊豆の国市にある高野山真言宗のお寺。
中には北条時政の墓所や弘法大師像がある他、国宝となっている五軀の仏像群があります。
こちらは、三十代中頃の運慶による東国での最初の造像で、鎌倉新様式が確立したことを示す、日本の仏像彫刻史上大きな意義のある五仏とのこと。
大河ドラマでも時政と義時が見守り、運慶と酒を酌み交わすシーンが描かれていますね。実際に運慶はお酒を飲んでいませんでしたが。
歴史上のエピソード
創建は、鎌倉時代初頭の文治5年(1189年)。
この地で源氏再興の旗揚げをし、鎌倉幕府を開いた源頼朝の奥州藤原氏征討の戦勝を祈願して、北条時政が建立しました。
時政が建立した大御堂と南塔、義時が亡き父時政供養として建立した南新御堂、泰時による北条御堂と北塔の建立など、堂塔伽藍の営作は北条氏三代にわたります。
現在の願成就院は後に再建されたもので、現在駐車場になっているところに当初建立されていました。戦国時代となるころ、北条早雲が堀越御所を攻めた際の戦火で焼失してしまいます。しかし、国宝の五仏をはじめとした仏像は焼けず、今日まで残っています。
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守山八幡宮
願成就院のすぐ後方にある守山八幡宮。すぐ見えるのは拝殿で、境内の奥、長い階段の先に御本殿があります。
647年(大化3年)に大山祗神を祭神として創建され、907年(延喜7年)に宇佐八幡宮の八幡神が勧請されて合祀されました。
歴史上のエピソード
1180年に平家打倒・源氏再興を祈願して、源頼朝はこの地にて挙兵。
鳥居前には源頼朝挙兵の碑があります。
この地から平家打倒、幕府設立へと動き出していったのですね。
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眞珠院
眞珠院は、伊豆の国市にある曹洞宗のお寺。
伊東祐親の娘「八重姫」を祀る寺として建立されました。
八重姫といえば、大河ドラマで新垣結衣さんが演じ人気を博した女性ですね。
真珠院には八重姫御堂や静岡県最古の石塔など、決して大きくない境内ですが訪れる価値のあるお寺です。
歴史上のエピソード
源頼朝との悲恋に身を割かれ、真珠ヶ淵に入水したといわれる八重姫。
「せめて我が身を投じて、将来共末長く不幸な女人たちの守護神となりましょう…。」と、那木の一枝を取り、身を投じたと言い伝えられています。
実際に八重姫にまつわる話は諸説あり、大河ドラマの様に生きて義時の妻になるという話、頼朝と政子の婚姻を聞き入水したという話、そもそも八重姫という人物は居なかったという話など様々です。
ただこの眞珠院で祀られているというのは事実。
訪れた際には、当時の人たちはどの様な想いを持って、奉り建立されたかに思いを馳せてみるのもいいかもしれません。
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修禅寺
修禅寺は伊豆市修善寺にあるお寺で、中伊豆観光のメインスポット。
温泉の名所でもあり、周りには温泉施設が多数立ち並んでいます。
807年に弘法大師によって開創され、真言宗として栄えました。その後室町時代に北条早雲によって禅僧が住職となり、曹洞宗に改宗されます。
その際に「修善寺」から「修禅寺」に改名されたと言われています。
歴史上のエピソード
この修善寺では、頼朝の弟である範頼と、息子である二代将軍の頼家が幽閉された場所として知られています。
そしてその2人が殺害された場所ともなっています。
修禅寺の近くには範頼の墓所があり、訪れる方も多くいます。
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修禅寺をもう少し詳しくご紹介していますので、こちらも併せてご覧ください。
修禅寺のHPはこちらから。
お昼ご飯のオススメ手打蕎麦「やまびこ」
これまでひたすら聖地巡礼をしてきて、お腹もすきますよね。
せっかくなら修善寺のグルメをいただきたいものです。
ということで今回オススメするのは手打蕎麦と和食のお店「やまびこ」さん。
ロッジの様なオシャレな佇まいのやまびこさんは、修善寺から車で5分ほどの位置にあります。
メニュー
今回私が頂いたのは
「修善寺湯葉蕎麦」と「修善寺原木しいたけ天ぷら」です。
こちらのおそばは北海道産と福井産の最高級のそば粉、その中でも特に1・2番粉のみを使用したおそば。
つなぎも約2%しか使っておらず、香りが引き立つおそばです。
とても美味しい。
また、使用しているお野菜はどれも自家製か地元の物でとても新鮮!
そのこだわりの食材をふんだんに使った贅沢な食事をいただけます。
しいたけの天ぷらもとても大きく大満足でした。
もう一つのオススメポイント
やまびこさんの駐車場の端っこにはこんなところがあります。
階段がありますがその先の道は見えません。
というよりも、その先に道はありません。
まさかの絶景が望めます!
せっかくの旅なので、ひたすら聖地巡礼!というだけでなくこんな景色も見たいですよね。
この景色をHPなどで特に謳わずおそばで勝負しているやまびこさんはニクいですねぇ。
詳しくはこちら
季節のメニューやお休み等、詳細はやまびこさんのHPで是非ご確認ください。
まとめ
大河ドラマで一気に脚光を浴びている鎌倉時代。
歴史好きと明言している身としては、色々なところで盛り上がりを見せるのは嬉しい限りです。
昔に遡れば遡るだけどうしても信用ある史料が少ないため、平安~鎌倉時代というのは戦国時代や幕末に比べ曖昧な記述も多いです。
しかしだからこそ、色んな視点から考察していくというのも歴史を楽しむ上での醍醐味だと思います。
そうやって楽しむためには、とにかくゆかりの地をたくさん行ってみる!これに尽きると思います。
鎌倉殿だからといって鎌倉だけでなく、中伊豆のゆかりの地にも是非足を運んでみてください。
それでは最後までお読みいただきありがとうございます。